先日、道路の縁石の辺りにふと目を向けると、車道の左端にじっとして動かずに立ちすくんでいる野鳥らしき鳥がいるのが目に入りました。
片側一車線で大型トラックも行きかう交通量がかなり多い道路なので、引かれはしないかと心配でしたが、後続の車がありその場で停車することはできなくて通り過ぎるしかありませんでした。
気にかけながら走行していると荒川の長い橋に差しかかり、しばらくUターンはできません。橋を渡り切ったのでやっとUターンできる場所を見つけて引き返すことにしました。すでに2kmほど走行していたと思います。
注意深く先ほど見かけた右側車線の道路端に目を向けると幸いまだ動かずにいる鳥を見つけました。
すぐ近くに農道があったのでそこに駐車して、紙の手提げ袋を持ってそっと近づくと鳥は逃げようともしません。どうやって袋に入れようかと考えていましたが、袋を横にしてそっと摺り寄せる自ら入ってくれました。目が見えているのかも分かりませんでしたが車の助手席に置くとおとなしくしていました。
それから近くの動物病院を探して、最初の動物病院では「鳥は扱っていないし野鳥は保護できない」と言われ、また別の動物病院を探して訪ねましたが同様に断られました。動かないということはきっと弱っているのでしょう、森に放すわけにもいかないので困ってしまいました。
そこで更に周辺の動物病院をスマホで調べて電話で訊いてみることにしました。
すると運良く3軒目の動物病院で、「カラスと鳩以外なら連れて来て下さい」と言われまして早速訪問することに。
動物病院の先生は、ムクドリの一種だなとおっしゃいました。慣れた手つきで鳥を捕まえてくちばしを開いてシリンジで何か薬剤を注入されました。そして鳥かごに入れて布で覆い、「2-3日したら元気になると思うからそしたら放してやります」とおっしゃり、費用もいらないと言われました。おかげで私は安心して帰路に着くことができました。
不思議なことに翌日から中古内視鏡の問い合わせが多くなり注文をもらうことができました。ひょっとしたら野鳥の恩返しかも知れないと嬉しい気持ちになりました。・・忘れられない出来事でした。